かしわずかん

摘水軒コレクション vol.6 菱川師宣「立美人図」

本日は、摘水軒コレクション vol.6を連続ご紹介です!!!

 

 

摘水軒コレクション vol.6は、菱川師宣「立美人図」です。
今日も、寺嶋哲生さんの誘う名画の世界をお楽しみください!

 


 

My collection. vol. 6
菱川師宣「立美人図」

 

浮世絵には、版画のみならず、肉筆画も存在します。

 

肉筆浮世絵で最も有名な作品は、恐らく菱川師宣筆の「見返り美人図(東京国立博物館蔵)」ではないでしょうか?。

 

今回の作品は、同じく師宣筆の「見返らない」美人図ですw。

 

師宣の登場以前、近世の初期に描かれた風俗画は、狩野派などのアカデミックな画壇から見れば格下の存在、いわゆるサブカルチャーと認識されていたようです。
恐らくはある種のコンプレックスに起因するのでしょう、近世初期の風俗画は作者が自らの署名を添えない、無銘の作品であることが一般的でした。
それに対し、自らの絵を「日本絵」と称し毅然として画名を自署したのが、菱川師宣でした。

 

多くの文化勲章受章者を輩出する日本画画壇に対し、「ザ漫画家・手塚治虫」と宣言したようなものでありましょうか。
師宣が、「浮世絵の開祖」と称される所以でもあります。
いつの時代も、新たな領域は突破者のよって切り拓かれるという事でありましょう。
師宣は房州の保田、今でいう千葉県鋸南町の出身です。

 

今秋、三度に渡る台風・集中豪雨で、甚大な被害を受けた町であります。
鋸南ロータリークラブ清水会長様・堀田幹事様はじめ、今なお多くの仲間が大変なご苦労を続けておられます。
師宣宜しくフロントランナーの気概を持って、前だけを見つめて後ろを「振り返る」ことなく、一日も早い復興を成就されますことを心よりご祈念申し上げます。

 

次回は1月1日午前1時頃、鼠年のお正月に相応しい、愉快な絵をアップ致します。
皆様には、どうぞ良い年をお迎え下さいませ。

 

 

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