オリエンタルシークレットバーみけねこや 『みんなのBar』
かっっ…………っけ~……✨
それは数年前、Webで偶然見つけた、シェーカーを振り上げる着物姿の女性。
そのキリリとした勇姿に、俺はしばし見とれてしまった。
(この人がいるBarに行ってみたいなぁ………いやいや、そりゃあ動機が不純だ💧)
今なら素直に、行ってみたいBarに行こうと思えるのに、その頃の俺には、もっともらしい理由が必要だった。
呆れる、行きたいとこへ行きゃいーのにな💧
それでも……
(そうか、「みけねこや」っていうのか……)
(おっ、※(1)ユルベルトに参加してる……頑張ってるなぁ)
柏市民でもないくせに、ずっと気になっていたのだ。
そしてある時、ふっと思った。
いいじゃないか、きっかけなんて。
会ってみたい、いいじゃないか、それで。
☆ ☆
柏神社隣のビルまで来ると、他店のスタッフらしき方が「どちらへ?」とたずねてきた。
通りすがりに「みけねこや。」と言って2階へ。
あった、猫が描いてある看板だ。
扉にも猫のマーク♪白猫だ☆
こじんまりとした店内は、ソファー席が2ヵ所とカウンター、隠れ家的だ。
比較的早い時間だが、カウンターには既に数人の客がいて、俺ももちろん、カウンターに案内された。
オススメのTOKYO DRY GINで、ジントニックを頼み、しっかりした味にうなずく。
おつまみに頼んだ柿の種の量の多さに苦笑、そして、とりとめのない会話に、いつしか自分も溶け込み………
TOKYO DRY GINは、千葉県野田市の蒸留所でつくられているクラフトジン。写真は限定蒸留の「春」。
☆ ☆
ふと気付く、あれ………そういえば、隣のお客さんも、その隣のお客さんも、みんな普通に視界に入ってくる……ああ、カウンターが曲線になってるからか……。
…………俺が知ってるのは、真っ直ぐなカウンターだけだな……。
そうか、このカウンターは、客同士が顔を見渡せ、それはバーテンダーもだ!
ああ、だから知らず知らずのうちに………。
………たとえ黙っていようとも、顔をあげれば輪の中の一員なのか……。
それに気付いた瞬間、ジントニックはさらに味わい深く、たわいない会話が嬉しくなった☆
粋なバーテンダーに会えたこと以上に、この空間が楽しくなったのだ☆
みんなが好きなミントましましモヒート☆※(2)レジェンダリオ入り(右側のボトル)。
「皆さんが羨ましい。俺の家の近くにも、こーゆーBarがあればなぁ……」
「?」
わかってもらえてないかもしれない。
俺自身、拠点にしているいくつかのBar以外は、何処へ行こうが一見さんのはずだ(だからといって、歓迎されないわけじゃないよ、笑)
だが、このBarは、明らかに地元の方々がくつろぐ場所であるにも関わらず、一見の俺を、いつの間にか「一員」にしてしまう“懐”があった。
そーゆーのは嬉しいもんだ(笑)
でも、それに気付いてないらしいところが、またナチュラルで、いーや(笑)
Barは「非日常空間」であるとよく言われる。
確かにそうだ。
だが、ここは少し違う、より日常に近い。
グラスホッパー。今日は甘いミント系の日だ♪
ご馳走様と挨拶し、外へ出た。
気付けば、食い切れんと思っていた柿の種はなくなり、6杯も飲んでしまっている(笑)
おいおい、明日も朝から仕事だぜ(笑)
だが、そうさせてしまう空間だったのだ。
原稿のタイトルはすぐに決まった。
ここは「みんなのBar」、みけねこや。
“みんな”とは書いたが、辿り着いた“みんな”だけが知る、居心地の良い隠れ家なのだ。
オーナーバーテンダーの高橋氏。夏は着物は大変と言いつつ、かっこいい✨
※(1):例年開催される、柏駅周辺の飲食店を食べ呑み歩くバルイベント。
※(2):キューバ産ラムのブランドの1つ。
オリエンタルシークレットバーみけねこや
千葉県柏市柏3-2-23 KJビル2階
営業時間:火~金 19時~深夜2時、土・日・祝 19時~深夜2時
定休日 :月曜