くつろぎのBar

Bar Landscape.『オーセンティックなBar』

師走だ!気ぜわしい!ゆっくりしたい♪(いつもゆっくりしてるくせに、笑)

仕事終わりのBarは、大切な自分リセットの時間。

そして俺は、一旦、※1「皿の旅」に戻ることにした。

「皿の旅」とは、俺が持っているボタニカルアートの皿をBarに持ち込み、酒と共にフードを楽しむという企画?(笑)。

俺が持っていても活かしようの無い皿を、Barお任せでフードを盛り付けてもらうのだ。

何が盛られるのか?どんな酒と合うのか?楽しみだ☆

 

☆     ☆

 

で、俺はBar Landscape.にいた。

数枚持参した皿から、どれでも自由に使用して欲しいと伝える。

 

「お腹のすき具合はいかがですか?」

「はい、普通に食事ができます。」

 

レバーパテのブルスケッタと殻付きアーモンド♪本当に美味しい✨

 

 

そして、レバーパテのブルスケッタと殻付きアーモンドで、ジントニックを楽しみながら、しばらく待つことにした。

このパテが本当に美味しい☆もっとください!と言いたい(笑)

殻付きアーモンドは、剝きやすいよう、殻の一部が割ってある心遣い。

もう、このセットで、結構な満足感なのだが、いやいや、これから!これから!

 

「お待たせしました!スモークオリーブ・サラミ・カシューナッツ・ベーコンです。」

「スモークオリーブって、初めてです。カクテルは何が合うでしょうね?」

「トマトジュースを使う、※2バノックバーンはいかがですか?」

「はい、それでお願いします。」

 

“主張が強いのが2つと、多分穏やかなのが2つ、内、スモークが2つ♪さて、フードを連続して食べるなら、どんな順番がいいだろう♪どう食べていくのが一番旨いかなぁ♪

これまでは、完全に風味の異なる種類の盛り合わせが多かったので、酒との食べ合わせに、戸惑うことは無かった。

間にアルコールを挟めば、一旦、舌はリセットにはなるが、クイズみたいで面白い♪

 

少し嬉しかったのは、今まで、使われることの少ない皿を使用してくれたこと。

ベーコンの下はフリチラリア、スモークオリーブに隠れているのはオダマキだ。

直径27.5cmの大皿なうえに、大柄の絵のせいで、バランス良く盛り付けにくかったろうと思うが、違和感なく、食べ進んで絵が見えてくるのが楽しい☆

 

ふ~ん……もぐもぐ……もぐもぐ(笑)

行きつ戻りつ(笑)つまみながら、美味しい順番が見えてくる☆

 

トマトってすごい♪アードベック+ジョニーウォーカーのバノックバーンが飲みやすい✨

 

 

俺は、オリーブ→カシューナッツ→ベーコン→サラミの順に、十字に指さした。

「食べる順番は、自分としてはこの順番!味のマイルドさの順で食べると、いい感じです。オリーブ、美味しいですね~!!」

「よかったです!」

 

☆     ☆

 

そして、カクテル、バノックバーン。

カウンターの上には、アードベックジョニーウォーカーダブルブラックが乗っている。

「アードベックに加え、奥行きをだすために、ジョニーウォーカーも使っています。」

 

トマトジュースでさっぱりしているからフードとの相性が良く、ウイスキー感も楽しめる……だけじゃあない。

一口飲めば、そこには……

“あ、いるなぁ、ジョニーウォーカー…♪”ちゃんと存在感がある。

 

普段、バノックバーンを飲まない俺にはわからないが、多分、ベースのウイスキーは1種類だろう。

“でも、これが美味しいと思う俺は、恐らく通常レシピでは物足りなく感じる…これは、さっぱり感とウイスキー感、どちらにも偏らず、どちらも印象付けるレシピなんだ。”

 

相変わらず上手い言い方が見つからないが……

『味が、右か左へ偏らない』ということが、俺にはとても不思議に感じる。

なぜなら、人は偏ることで安心する生き物でもあるのだから。

誤解を恐れずに言えば、例えば、好きなアーティストや、押し活なんかも、何かに肩入れする偏りだ。

そしてそれは、人によっては「拠り所」とも言うだろう。

そう、人は偏ると安心するのだ。

 

もし俺がカクテルをつくれば、「数滴」を足したせいで、甘すぎたり、苦すぎたりしてしまうだろうし、むしろ、その偏りに安心するだろう。

だが、俺のお邪魔するBarはそうはならない。

表面のインパクトだけに偏らず、幾つもの風味の重なり合いを生み出す、絶妙な“ここだ!”という分岐点を、探し出すのだ。

 

なんでそんなことができるんだろう??

いつだって不思議でならない。

 

☆     ☆

 

と、珍しく真面目に考えてる間に、次が来たぞ!

 

「2種(プレーンとオレンジ)の生チョコレート・レーズンバターサンド・チーズを乗せて焼いたバケットです。」

「ウイスキーは、シェリー樽で熟成したコクのある※3ラガヴーリンはいかがですか?」

 

“生チョコをウイスキーに浸す⁈”初めて知った美味しさ✨

 

 

今度はクリスマスローズ柄の皿にスイーツ系だ♪

そうそう!今、口の中は、モーレツに甘いものが欲しい(笑)

そして、教えてもらったチョコの食べ方を試してみた!

ウイスキーの中に、チョコを浸すのだ☆

 

「わっ、うっま~い!」

これまで、ウイスキーのお供に、チョコを食べることは、ほぼしない俺だった。

合うと思ったのは、ミルク味のホワイトチョコのみ。

それは、チョコのインパクトで、自分の舌では、ウイスキーの甘味を感じにくくなるからだった。

 

でも、この食べ方は違う☆チョコが主役なのだ。

チョコを、ラガヴーリン風味で食べるのだ☆

チョコ、めっちゃうまい♪

 

そして、塩気と旨味のチーズバケットをかじり、ラガヴーリンを一口。

“!……ウイスキーのコクが活きるなぁ♪”

合間にレーズンバターサンドをかじりつつ、俺の自分リセットは無事完了したのだった。

 

奥のボトルが、シェリー樽でフィニッシュしたラガヴーリン。少し贅沢しちゃったけど、美味しいものを食べたり飲んだりは心が潤う✨きっと俺の“押し活”がBarなんだな(笑)

 

☆     ☆

 

まるで、“ここだ”という味覚の分岐点を探し出したような飲み物が提供されること、客が期待していることや、言葉にならない気持ちを推察しながら、サービスが提供されること。

俺は、オーセンティックバーの定義なんて知らないし、特徴だって説明できない。

そんな俺にも感じることができるのは、今カウンターの奥で酒をグラスにそそいでいる人は、恐らく何かに到達した人なんだろうということだ。

「皿の旅」を楽しみながらも、俺は、妙にストンと腑に落ちたような心持ちで、店を後にしたのだった。

“ああ、オーセンティックなBarだよね、きっとこれが。”

 

 

※1:持ち込む皿は、made in Englandなだけで、決して高価でも何でもない。「思い出が詰まっている」ことだけが特別な、ごく普通の皿。もちろん、通常のサービスと異なるお願いは、事前にBarに相談し、了承を得なければいけない。サービスの柔軟性は店によるが、希望があれば、とりあえず相談してみよう。

※2:スコッチウイスキーがベース、トマトジュースを加えたカクテル

※3:スコットランド、アイラ島のラガヴーリン蒸留所製造スコッチウイスキー

 

 

Bar Landscape.

東京都中央区銀座6-4-9 SANWA GINZA Bldg.B1F

営業時間:16:00~24:00

定休日 :日曜・祝日

https://bar-landscape.com/

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