かしわずかん

摘水軒コレクション vol.7 無銘「猫と鼠の酒盛り図」

本日は、摘水軒コレクション vol.7を連続ご紹介です!!!

 

 

摘水軒コレクション vol.7は、無銘「猫と鼠の酒盛り図」です。
今日も、寺嶋哲生さんの誘う名画の世界をお楽しみください!

 


 

My collection. vol. 7

 

無銘「猫と鼠の酒盛り図」

 

皆様、明けましておめでとうございます。
謹んで、新春のお慶びを申し上げます。

 
さて、年明け早々とんだ下手物をアップしまして、恐縮です。
この絵は「大津絵」の類、東海道は大津宿で旅人に提供された土産物です。
Artistではなく、名もない職人が描いた量産品であります。

 

大津絵の素朴な趣が数寄者に珍重され、後世になってその需要を狙った悪意ある作品も描かれたようです。
とは言え所詮はお土産物、ご当地キティちゃんのキーホルダーをあれこれ詮索する必要はない。
チラッと見てクスッと笑えば、それで十分の絵でありましょう。

 

猫が調子よく差し出しているのは、つまみの赤唐辛子。
勧められるまま杯を挙げる鼠の、ミッフィー並みの無防備さが、とてもお茶目です。
この絵の意味を検索すると、「鼠を酔わせて、食べてしまおうと企んでいる猫」とのこと。
そんな身も蓋もない解説は、却下です。
見ての通り、「永年の宿敵がとうとう和解して、仲良く愉快に酒を酌み交わす図」でありますw。
米国と中国、EUと英国、韓国と日本。
決議23-34並みの、見事な和解が成就する年であったら良いですねw。
この一年の、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

 

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