Cozy Bar Trias「階段は急がず慌てずゆっくりと」
今度は俺(笑)、割り込んでごめん、店長。
さて、前回「きっかけなんて些細なもの」という予告をしたものの、どうやら予告サギをしてもかまわないらしいので、そうする(笑)。
些細なきっかけで、俺はウイスキーを飲みたい強い衝動に駆られた(その顛末は次回予定)。
だが、ろくに飲んだことがないので、グラス一杯を飲み干せるか自信がまったくなかった。
Triasでも、カクテルしか飲んでいなかったしね。
“店長、ウイスキー飲みたいんだ……。”
スプモーニ(カンパリベースのロングカクテル)を飲みながら、笑われやしないかと、照れながら聞いてみた。
だって、時折グラスホッパー(カカオとミントのリキュールと生クリーム)とか、激甘も好きな俺がウイスキーなんてさ、無理!って言われるような気がしたんだよ。
店長は少し微笑んだように見えた。
“ウイスキーは、アルコール度数が高くなりますし、舌に感じる刺激も強いですよ。
今まで、ウイスキーベースのカクテルを召し上がったことは?”
“ないんだ……。俺、ジンが好きなんだ。”
“では、順番に試してみましょうか?ウイスキーベースのカクテルを段階的にお出ししてよろしいですか?”
“頼むよ!”
“では、まずチャーチルから。
スコッチウイスキーベースですが、スイートベルモット・ホワイトキュラソー・レモンジュースが入るので、それほど強さを感じないかもしれません。どうぞ。”
“そんなに強く感じないよ、爽やか!”
“では、これは?マンハッタン(*1 ライウイスキー・スイートベルモット・アンゴスチュラビターズ・オレンジピール・マラスキーノチェリー)です。先程のチャーチルよりも度数は高くなりますよ。”
“ほんとだ、インパクトある!でも、美味しい!”
ウイスキーを飲みたいと言っても、言うなりにウイスキーを出さず、普段の嗜好を覚えていてくれて、少しずつ階段を上がらせてくれたみたいだった。
一律じゃない、目の前の客のベストを探そうとするんだな…。
そーか、バーテンダーって、ヒアリングが大事なんだ……。
“なる程、大丈夫なようですね。お飲みになりたいウイスキーの銘柄はおありですか?どのように飲まれますか?”
“シーバスリーガル……シーバスリーガルのミズナラをロックで………”
その名を口にしながら、いよいよ深みにはまっていく予感で、俺はドキドキしていたんだ。
*1 Triasのレシピ。同じカクテル名でもBarによってレシピは異なる場合もある。
画像はチャーチル。撮影が下手で申し訳ない!
Cozy Bar Trias
住所;千葉県柏市旭町1-4-11-201
営業時間;19~2時
TEL;04-7141-9269